藤巻胃腸科内科クリニック
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不慮の事故で急逝した青年医師の追悼集です。

















































































胃腸のポリープ

胃腸のポリープとは?
 胃腸の粘膜にできるイボのことです。すぐにがんを心配する人がありますが、一般には良性のものを指します。ポリープのがんへのなりやすさは、胃と腸でも異なりますし、それぞれのポリープの種類によっても違います。

大腸のポリープ 
 通常発見されるものは、大きくなるとがん化の可能性のある腺腫(せんしゅ)と呼ばれるポリープです。小さなうちはがん化の可能性は少なく、急激に大きくなることもまずありませんので、ポリープを指摘されてもそれほど心配する必要はありません。しかし、直径1cm以上になりますと2割くらいにがんが生じてきますので、あまり大きくならないうちに内視鏡的切除(ポリペクトミーと呼ばれます)が勧められます。
 写真は茎のある典型的な腺腫中央は茎のない腺腫で矢印の間だけががん化していました。
 右星形の発赤の部分だけが腺腫で、むしろ周囲よりへこんでいます。
大腸ポリープ 扁平ポリープ 陥凹型

胃のポリープ
胃ポリープ  ほとんどが良性でがん化の可能性の低い、過形成性(かけいせいせい)ポリープと呼ばれるものです(写真上)。小さなものは切除する必要はありませんが、大きくて出血のおそれのあるものでは、内視鏡的ポリペクトミーをすることもあります。
 まれですが、良性のポリープに似たがんもありますので(写真下)、念のためポリープの一部の組織をとり、良・悪性を確認します。
 ピロリ菌のいない胃にできる、
胃底腺ポリープも検診等でよく発見されますが、これは治療の対象になることはありません。 
早期ガン

内視鏡的ポリペクトミーの実際
スネアポリペクトミー1ポリペクトミー2ポリペクトミー3ポリペクトミー4ポリペクトミー5
ポリペクトミー絵内視鏡を通して金属製のスネア(A)をポリープ(B)の頭にかけ(3)、根本をしばります(4,D)。ここで高周波電流を流すと、しばられた所だけが焼け(5)、電気メスの原理でポリープが切れます(6,E)。Fの黒矢印がEと同じ切除断端、白矢印が切除したポリープの断端で、回収する器具でポリープの頭をつかんだところです。切除時に電流が足りないと出血しやすく、電流をかけすぎると壁に穴があいてしまいます。当院では最初に、根本にアドレナリン(血管を縮める作用あり)を混ぜた食塩水を注射しています(1,2,C)。この方法は出血の予防効果があり、粘膜を厚くするために穴があきにくく、キズも小さくてすみます。
分割粘膜切除分割切除絵平坦なポリープ(A)の場合はまず青い色素水をかけ、範囲をはっきりさせ(B)、根本に生理食塩水を注射し、病変を盛り上げます(1-2)。平坦な病変は茎のあるポリープよりキズが大きくなりますので、大きな病変は数個に分割して切ります(C,D,3-6)。Eは切除翌日、Fは1カ月後のキズあとです。

ポリープ切除後の取扱い
 内視鏡的に切除したポリープは、固めた後薄く切り、ガラスに貼り付け染色します。この標本を、病理医という専門医ががん化しているかどうか顕微鏡で良く調べます。もし、がん化していても、がんが粘膜内にとどまり、より深く入り込んでいる可能性のない場合は、追加の外科手術は必要ありません。(実際、大部分の早期大腸がんは、お腹を切らずに内視鏡だけで治療を行うことが出来ます。早期胃がんの場合は、病変内にカイヨウあるいはカイヨウのあとがない小さな病変だけが内視鏡的治療の対象となります。)
腺腫内癌 直腸に、いびつな形の茎のないポリープ(左上)を認め、がん化が疑われたため根本に生理食塩水を十分注射し(右上)、盛り上げ(左下)、取り残しのないように切除しました(右下)。
 摘出したポリープの標本(右下)では矢印の間だけががん化していましたが、粘膜だけに限局し、粘膜下には入り込んでいませんでした。切除断端もがんと十分な距離があり、内視鏡だけで治療を完了いたしました。もちろん、この患者さんは今でも再発等はなく、元気で暮らしております。病理写真

写真は全て当院のものです。