リレー小説

ストーリー2 タイトル「水を汲む者



「ページ4 作者:北行急行 1997.02.05」

 100以上の項目が一気に出てきた。その
中から、まず日の本工業株式会社のオフィ  
シャルホームページを見てみることにした。
 そこでわかったことは、日の本工業株式会
社というのは想像以上の大企業だということ
だった。何しろだれでも知っているMグルー
プやSグループを傘下に収め、今年中にはFグ
ループの経営権を掌握するであろうというこ
とが、誇らしげに書かれていたのだ。そんな
日本経済を牛耳るような大企業が、なぜあん
な怪しい仕事をするのか?・・・。そんなこ
とを考えながら私はホームページを見ていた
のだが・・・。
「あれ・・。」
 あの太平洋の海水を日本海へ運ぶというこ
とについては一言も触れられていなかったの
だ。念のために検索エンジンから出た100
以上の項目の残りを数時間かけて見てみても
結果は同じであった。私は暗澹とした気分に
なった。あの仕事は一般に公開できないよう
な性格なのか?・・・。
 私は、日の本工業株式会社について、もっ
と突っ込んで調べてみようと思ったのだが、
年が変わって以来自分の仕事がめちゃくちゃ
忙しくなり、心の隅では思っていてもなかな
か調べることができなかった。
 そんなある日、私はいつものように残業を
こなし、終電に乗るべく駅のホームで電車を
待っていた。残業はいつものことだったが、
終電に乗るのは初めてだった。
 「通過列車が参りますのでご注意くださ
い。」
というアナウンスとともに貨物列車が進入し
てきた。機関車の後ろにはタンク車ばかりが
連なっていた。
「へえ〜。貨物列車が来るのか〜。」
と、私はゆっくりと通過していく貨物列車を
ボ〜と見ていたのだったが・・。
「!!・・。」
 私ははっとした。
 タンク車のサイドには「日の本工業株式会
社」と書かれているではないか。
「日の本工業は、鉄道輸送もやっているの
か。」
 牽引する機関車から推測すると列車は上越
国境を越えて日本海側へ抜けるらしい。私は
ゆっくりと通過していく何十両ものタンク車
のサイド下部を注視した。貨車のサイド下部
には行き先や貨物の内容等を明示してあるか
らである。貨物の内容はやはり海水だった。
「!!・・」
私は、またはっと息をのんだ。
行き先はなんと・・・

つづく・・・





リレー小説目次

ページ

作者

作成日

1ページ

tk29さん

1997.01.03

2ページ

Yagoさん

1997.01.18

3ページ

Macユーザー千葉ちゃん

1997.01.26

5ページ

しのすさん

1997.04.21

6ページ

NAKAMUさん

1997.05.24

7ページ

ラリー・アートッポさん

1997.08.04




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