SN95G5の起動不能を回避する!

きっかけ・・・
 このベアボーン、shuttle SN95G5 Ver2.0 を購入して2年が経過しようとしていた頃、資金不足で結局なんのパーツも付けず部屋のインテリアと化していたが、このまま何もしないで置くのもしのびなくなったので、パーツを集める事にした。

 このベアボーン自体、既に販売終了しているので今更パーツを集めてもと思うかもしれないが。そもそもこのページにアクセスしてくるユーザーがいるかどうか。なにはともあれせっかく買ったのだ。ちゃんと完成させようと思う。

 ネットで今どきのパーツを調べていくうちにSocket939 のAthlon64x2は既に販売が収束していた事を知る。

 秋葉原で友人が探してくれたが、いくつかはあれど、4800+は無く。結局、金はかかってくやしいが、ネットオークションで競り落とした。そんなこんなでせっかく集めたパーツをいざつけて通電させたところ、起動しない。またまたくやしい。

 金かけた挙句起動しないとしたら、ただの金の無駄。そんな事は許さん。何か手立てがあるかとkakaku.comの口コミも見たが、素直に一発起動する方法も書いてない。

 ならば、自分で見出すしかない。ということでこの実験を始めた・・・。

起動する条件を探る
 症状は、AGPスロット近くの赤いLEDが光って起動しない。これは多くの人が経験しているようだ。裏技があり、CMOSクリアスイッチを5秒以上押して電源コードを抜き、また差すというもの。こうするとCPUファン全開で回り、起動する。自分もこうだった。でもBIOSはその通り初期設定に戻る。また設定し直すのも面倒である。

 そもそも赤いLEDが点灯するのは、AGPカードが1.5V仕様ではなく、3.3V仕様のものを挿した時に起動を規制した時である。でも実際挿してあるAGPカードはx8仕様なので3.3Vであるはずもなく。

 ここで現象を整理する。
 電圧が高いとLEDが点く。
 CMOSクリア後、電源コードを差し込むと起動する。
 BIOS設定も検証した。
 電源ボタン4秒押し設定でOFFにすると起動しない。
 DOS起動でインスタントOFF設定なら何度でも起動する。
 Windows でシャットダウンした後は起動しない。

 どうも、電源管理で、何かのデバイスが通電されて生きていると、AGPの電圧監視回路に引っかかるみたいだ。マザーボード上のデバイス、つまりキーボードやUSB、LANなどが絡んでいると思われる。
 但し憶測なので本当かどうか突っ込まないで欲しい。
 マザー上のデバイスはどうにもできないので、AGPの電圧監視回路に対して対処療法を施してみる事にする。
電圧監視デバイスを矯正する
 CMOSクリア後に電源コード差込で起動するが、シャットダウンの仕方により次回起動しない事は先に書いた通りである。

 そこで推測してみる。AGPの電圧監視デバイス、Attansic ATOVP1 にかかる電圧が、ほんの一瞬、高くなるために起動しないのではないか、と。例えば、電動機の始動電流のように、起動時に一瞬、多く電力を消費しているのではないか。

 となると、ATOVP1の動作を電圧が高くなる時間分遅らせるか、高い電圧を吸収させるか、もっと荒療治ならパターンカットしてATOVP1そのものを機能させなくしてしまうか、の3つの方法がある。
 自分としては、パターンカットによる安易な方法はとりたくない。万一本当に電圧の高いAGPカードを挿した時にマザーボードを守る術が無くなってしまう。なので他の2つの方法を考えていく。

 まずはAttansic社HPからATOVP1のデータシートをダウンロード。各ピンの信号名を把握する。

 ATOVP1の動作を遅らせるには、このデバイスの電源入力を遅らせるわけだが、どうやら5Vスタンバイ電源が入力されていて常時稼動状態にあった。なのでこの方法もあきらめる。

 残るは検出する電圧が一瞬高くなっても、抑制して吸収させる方法しかない。要は、コンデンサを噛まして電圧が高くなってもすぐには高くならないようにするわけだ。

 長々と文を書いてきたが、方向性が決まったところで実際に実験をして本当に起動できるかどうか試していく事にする。

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