1 古文書とは

古文書(「こもんじょ」と読みます。)とは通常、「甲から乙へ意思伝達するために書かれ、その時代における役割を終えたもの」と定義されます。素材は紙が一般的ですが、板や布に書かれていても石に刻まれていても、また洋紙にペンで書かれていても、前記の条件を満たすものなら古文書です。他方、紙に書かれた古い文であっても、自分の備忘のために書かれた日記や記録類、不特定多数を対象とした著述(文学作品)や編纂物は、古文書の範疇に入れられません。けれど、一般的に「古文書を読んでみたい」などという場合、和紙にくずし字で書かれた文章や本すべてをイメージすることが多いようです。そこで、ここでは、昔の人の歴史や文化を伝える文字史料を古文書とまとめて呼んでしまうこととします。多くはくずし字で書かれていて少々とっつきにくい古文書ですが、まったく未知の言語ではありません。ともあれ、まずは読んでみましょう。

古文書が読めるようになるには

一、筆写する。

今の字に直して、一字ずつ書き写します。読めない字はくずし字の形をまねて(筆の入り方や、(へん)(つくり)を意識してたどりましょう)書いてみます。目で追っているだけ

よりも、格段に力がつきます。 

一、推理する。 

読めない字が出てきたら、字のかたちばかりにとらわれすぎず、文章や言葉のか

たまりで考えます。前後の文脈などから「ここはこういう意味の字がくるはずだ」

などと推理して。

一、音読する。

声に出して読んでみましょう。くりかえし、何度も。特有の言い回しや、ひっくり返

って読むなどの読み方に慣れ、古文書のリズムになじむことで、次にくるべき言葉

の見当がつきやすくなります。

一、辞書を引く。

字がわかっても、意味がわからないままでは読めたとはいえません(逆に、たとえい

くつかわからない字があっても、意味がとれればその古文書は読めたことになる

のです)し、第一面白くありません。面倒がらず、辞書を引きましょう。

 残念ながら、すぐにすらすら古文書が読めるようになる魔法のような方法はあ

りません。けれど、こつこつとがんばって一つの古文書を読みきった時、それを書い

たむかしの人と心が通じ合ったような、不思議な喜びがあなたを満たすことでし

ょう。その瞬間をぜひ、味わってください。

古文書を読んでみよう

古文書を読むとは?

古文書を読むには次の3つの段階を踏む必要があります。

@    くずし字を判読するまずは何という字が書かれているか、一字一字、今の文

字に書き直します。

A    読み下す多くの古文書は漢文のような書かれ方をしており、表記と読み方

(声に出して読む場合)が一致しないことがあります。字の順をひっくり返した

り、言葉を補ったりして読みます。

B文意をとる特有の言い回しや、言葉そのものが、現代とは大きく違っている

 ことがままあります。わからない言葉は辞書で調べるなどして、書いた人が何を

伝えようとしたのかを理解します。

ここで初めて「この古文書が読めた」といえるのです。

 

古文書解読 ツール

一 筆記用具 

ニ たて書きの原稿用紙

三 くずし字字典(閲覧室などにも備えられていますが、独占するのは迷惑にな

 るし、かき込みができないので自分のものを持っていたほうがよいでしょう)

四 年号対照表(くずし字辞典に掲載されていることも)

五 国語辞典、漢和辞典(簡便なものでは役に立たないことも。『日本国語大辞

典』や 『大漢和辞典』などは非常に有益ながら個人で備えるのは大変。閲 

覧室や図書館のものを利用しましょう)

ここまでの文は、西尾市岩瀬文庫「はじめてみよう 古文書入門」(林さん著)を基(丸写し)にしました。有難う御座いました。(高橋)

 近世古文書の特徴

原則として手書きだということが日本の古文書の大きな特徴です

その結果

如何に手数を省くかが大きな意味を持ってくる。そのため

1 簡略化する

ア 身分の低いものほど簡略化が極端

    様・殿

イ 同じ字が続く時は記号で済ませる。肩書等の場合それすら略すときがある。

         同 ・〃 ・々 

ウ いつも出る漢字は極端に簡略化

     候・以上

   2 紙面の記載場所等で意味を持たせる

    ア 偉い人・公儀の場合は改行し行の初めから書くかその前を1字あける

         平出・ 闕字

    イ 肩書きはその人の氏名の前の行に書き、氏名は肩書きより少し下げて書く。

    ウ 身分の高い人はなるべく上に書く

         極端な場合差出人が受取人より上に来る

    エ  差出人が複数の場合、身分等の下のほうから名前を書く 

          例           

                            百姓

                              一郎

                            組頭

                              二郎

                            老名

                              三郎

                            肝入

                              四郎

       受取人は、逆に、上のほうから書く

   3  字を大小に書き分ける

         大 偉い人・重要なこと・画数が多い字

         小 助詞的な字・文中にしょっちゅう出る字

   4  字に拘らない。知っている発音の漢字(当て字)で書くことが結構当たり前。

         寒琴(監禁?)  今盤(今晩?)

                                             以上

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