4 諸士知行所出物並境書上(一部)

A テキスト解説3(6月使用分)

一 検地帳関係

 

 原本は県立図書館所蔵

安政五年(1858年)打直 北万丁目村(一分抜粋)

御検地水帳

 土地台帳のこと

地続順路番附書上帳

御検地水帳を構成するもので

 村の田形に「いろは」順に内割名をつけ、田壱枚ごとに連続する枝番号をつけ管理した。例えば「加十三」(今回の例) 

検地名寄帳

江戸時代の年貢は、村を単位に、土地一筆ごとの耕作者や田畑の等級などを調査した検地帳をもとに賦課されました。検地の結果は村高となり、年貢だけでなく諸役の賦課単位ともなりました。
 村では、村人への年貢の割り付けのため、検地帳を一人別に集計した名寄帳を作成し、年貢を徴収しました。納税は村を単位とする村請制でした。代官は、村のその年の年貢割付状を交付し、年貢を完納したときに年貢皆済目録を交付しました。(一般的解説)

 

二 諸士給人知行出物諸品並境書上

 

 原本は盛岡市中央公民館所蔵。

元文三年(1738年)、諸士以下惣家臣の内、知行所を有する者に書上させたもので、家格・席次順に石高、氏名、知行所別石高並びに賦課形態、所務明細、隣接知行地頭名、知行所産物とその産物が百姓使用か流通に乗るのかの別、町場流通産物等を記録したもの。

 (盛岡藩歴史資料ガイドT 盛岡市教育委員会 工藤利悦著 76頁)

講座では、花巻御給人を取り上げた。


B   本文(諸士給人知行出物諸品並境書の一部)

諸士知行所出物諸品並境書上

 

                  花巻御給人

五拾石壱斗五升壱合          新渡戸傳蔵

 

               安俵通御代官所内稗貫郡

高五拾石壱斗五升壱合         高松村

 

  一 米銭定所務仕候 年ニ寄検見ニも仕候

    外 小役物無御座候

一 右村御蔵入高 並 御給所花巻御給人

    新渡戸甚内知行所入交申候

一 右所妙ヶ沢山と申地附之山御座候 雑木

    松小柴立申候 山境西ハ新渡戸甚内知行

    所田形切 東ハ御蔵入長左衛門山切 北ハ

    御蔵入七右衛門山切 南ハ御蔵野形切ニ御座候

    知行所水之目山故私百姓為相守申候

    御山奉行所支配御座候

 

一 右所居久根林と申林御座候 雑木小松

    柴立申候 林境 北ハ御蔵給所用水堰

    切 西ハ知行所田形切 南ハ御蔵野形切 東ハ

    知行所畑形切ニ御座候 知行所水之目林故

    私百姓為相守申候 御山奉行支配御座候

 

一 右所地添谷地ニ萱少々立申候

一 右所 栗 桃木 御座候

一 右所 麻糸 並 胡瓜 角豆 茄子 百姓共

    入用斗ニ作出申候

一 右所馬斗遣申候 稀無疵駒出申候得は御取馬

    罷成持馬ニも被下候

一 右所遠野土沢へ之往来ニ御座候得共

    馬継場所ニは無御座候

 

右之通御座候以上

  午                  (元文3年・1738年)

   六月十八日         名印

宛所右同断

 

 

                 花巻御給人 

七拾五石四斗弐升壱合        中嶋忠右衛門

 

  内

               八幡通御代官所内稗貫郡

高五拾石                  葛村

一 米定ニテ所務仕候 外 小役物無御座候

      年ニ寄検見ニ仕 役金相出候儀も御座候

一 右村御蔵入 並 御給所鴨沢兵左衛門知行所

      入交申候

一 右所海道縁御林小松立御座候 稀ニ初茸

      出申候 百姓共給料ニ仕候 南ハ君ヶ沢切 北ハ

      黒沼境南沢切 西ハ盛岡海道切 東ハ

      知行添野形切 御山奉行支配ニテ私百姓

      相守申候

一 右所東之方北上川御座候

一 右所知行添地荒地頭野形少々御座候

      百姓共馬草苅申候

 

一 右所 にら ひる あさつき 茄子 きふり

      さ〃け 麻 いくさ いもの子 百姓共手前

      入用斗作出申候

一 右所盛岡海道添ニハ御座候得共馬継場所

      無御座候

一 右所馬斗遣申候 只今迄駒斗遣申候故

      二才出不申候

八幡通御代官所内稗貫郡

一 高弐拾五石四斗弐升壱合        葛村

               寺林通御代官所内同郡

                     湯本村

               鬼柳通御代官所内和賀郡

岩崎村

一 右三ヶ村知行新田享保十八年願上 野竿

      高被下置候得共 今以披揃不申 所務無御座候

一 右葛村本地地荒地頭切添畑返シ故村境

      本知の通御座候

一 右湯本村弐枚橋野形之内 北ハ新堤切 南ハ

      本知行用水堰切 東ハ盛岡海道切 西ハ

      古荒堤迄之内

一 右岩崎村上中嶋土山前通下ハ古川添迄

      之内 南ハ煤孫境野形並御蔵入小堰切

      北ハ煤孫作場道切 西ハ煤孫境切 東ハ

      花巻御給人鈴木傳右衛門知行新田境横堰

      並御蔵入高田形切 但右之内同所御与力

      平賀丑之助知行入交申候

一 右村馬斗遣申候 稀無疵駒出候節ハ御取馬

      又ハ持馬ニも仕候

 

右之通御座候以上

 

    午

     六月十八日       名印

     宛所右同断
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