田野畑高校 TBS 放送委員会 1993(平成5)年度

『わが田野畑校』

第31回全国高等学校放送コンクール テレビ制作CM部門 全国大会優良賞 (全国4位)、県高文連連盟賞、田野畑村栄誉賞

初の作品、初の全国大会、初の賞状

私の高校生活は、最初のホームルームの時間、ジャンケンに負けて たまたま残っていた放送委員になったことに始まった。 お昼の校内放送をするだけだろうと思っていたら、その年 (平成5年) から自分たちで番組を制作し、コンクールへ出品する活動を始めることになっていて、 番組もコンクールも放送活動の経験も全くなかった私はとても不安になってしまった。 しかし、何事も実際にやってみないとわからないし 「何でもチャレンジして努力する」というのが、自分の高校生活の目標でもあったので とりあえず一つのチャンスと考えることにした。

秋に行われる全国高等学校放送コンクールのテレビ制作CM部門が、 放送委員会の目標であった。その年のテーマは「わが高校」、規定時間は 1分ちょうど。一・二年の放送委員4名で、これに取り組むことになった。 だが田野畑校は、各学年一クラスの分校で、これといった特徴もなく アピールできるようなところがない。しかし何か他の学校にできない表現方法はないか と考え、生徒全員を写してしまうことにした。とはいうものの、当時の田野畑高校には スタジオはもちろん機材も全くないという状況だった。そこで、ビデオカメラは 近くの学校から二日間だけ借りることにし、編集は 岩手県立総合教育センターのスタジオを合宿研修として使わせてもらう、 という信じられないようなプランを立て、制作に入った。写真を1カットずつ、 1秒ごとに切り替えていく方法をとって、生徒95名全員を登場させたCM 『わが田野畑校』は、こうして作られたのである。

平成5年10月に行われたコンクール県大会で『わが田野畑校』は1位に選ばれた。 初めての体験、たくさんの壁にぶつかりながらの制作だったので、とてもうれしく 大きな自信になった。全国大会は、12月に東京で行われ、思いがけず全国4位に相当する 優良賞を受賞してしまった。うれしいというより信じられないという感じだった。 しかし新聞などで大きく取り上げられ、だんだんと実感がわいてきた。記事を見た 村の皆さんから、たくさんの寄付を戴き、そのおかげで十分すぎるほど 立派な機材を揃えることができた。

(1994/1995年度放送委員長 えりこ)


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