田野畑高校 田野畑高校ニュース 1998年3月 その3


第48回卒業式 (1998年3月9日)

田野畑高校の卒業式は、むかーしから3月9日です。この日には 雪が降ります。今年も式が終わったとたんに降り始め、あっという間に 真っ白になりました。

送辞 答辞

この春の佳き日、めでたくご卒業を迎えられた三年生の皆様、 おめでとうございます。 在校生一同、心からお祝いとお慶びを申し上げます。

田野畑高校の顔とも言える皆様は、個性豊かで明るく、団結力のある先輩でした。 今や、日本一の感動を知る唯一の学年である皆様は、その経験を生かし、 新しい風を吹かせてきました。 それはまた、わたしたちに自信と勇気を与えてくれるものでした。 委員会活動や部活動、そして生徒会活動に全力でぶつかっていった先輩が いらしたからこそ、わたしたちも同じように全力で当たることができました。

体育祭、田高祭、百人一首大会などでは、新執行部を陰から支えて下さいました。 無理なお願いや突然の頼み事にも快く応じて下さいました。また、先日の予餞会では、 初めてのバンド演奏を披露して下さいました。 生徒全員で盛り上がり、時間が過ぎるのを忘れてしまうほどでした。 あの日の笑顔は忘れられません。

委員会活動においては、すばらしい足跡と新たな目標を残して下さいました。
踊組は、平成7年、全国高総文祭で文部大臣奨励賞を受賞し、 東京の国立劇場公演でも多くの観客を魅了しました。 その体験と感動を知る皆様は、厳しい中にも優しさを交えながら 郷土芸能の楽しさを教えて下さいました。 わたしたちにとっては、もう一度あの檜舞台に立つことが、 新しい大きな目標となりました。
また、放送部門でも時を同じくして日本一となりました。 放送委員会の最初の作品は、借り物のカメラで撮ったコマーシャルだったと 聞いています。村や地域の皆様のご援助で機材も充実した今では、 毎年全国大会に参加して良い成績を収めています。 今後も田野畑高校らしさを持ち続けながら、先輩の作品を越えることを 目標としていきたいと思います。

いつも先頭に立ち、物事を進めてこられた先輩。 夜遅くまで体育館や球場で汗を流していた姿が忘れられません。 また、ボランティア活動にも熱心で、地道な活動を継続させることの大切さを 教えて下さいました。

今、わたしたちの誇りとする皆様は、この田野畑高校から巣立とうとしています。 喜んでお送りすべきですが、お別れすることはまた残念で仕方ありません。 まだまだ後輩や田野畑高校に心残りがあると思います。 その思いを、わたしたちは先輩からの大切なバトンとして受け止め、 田野畑高校をさらに発展させる力に変えていきたいと思います。

これからの人生の中、大きな壁にぶつかることがあると思います。 しかし、田野畑の厳しい冬を堪えてきたように、皆様は必ずその壁を越えるものと 信じています。くじけそうなときは、故郷の大地と田野畑高校を思い出して下さい。 あの雪灯りはいつまでも皆様の心の中に点り続けているはずです。 わたしたちもまた、ここから決して絶えることのないエールを送り続けます。

最後になりましたが、これまでわたしたちを導いて下さった皆様に 厚く感謝申し上げるとともに、皆様のこれからのご活躍と、 幸多い人生でありますことを心からお祈り申し上げ、送辞といたします。

平成10年3月9日 在校生代表 なおこ

エルニーニョのため、暖冬が予想されましたが、 田野畑は例年通り寒い冬となりました。しかし、巡る季節は良くしたもので、 ここ数日は、穏やかな春の息吹が感じられるようになりました。

今日この佳き日、わたしたちは無事に卒業を迎えることになりました。

思えば、入学してすぐに先輩方から「今年の夏は、新潟の全国総文祭に参加するから 頑張ろう」と言われ、驚いたのが忘れられません。 右も左もわからないまま、地域の人々や先輩方から指導を受け、 踊組・放送委員会とともに全校生徒で佐渡に乗り込みました。 そして、校史に永遠に残る成果を得ることができました。 今思い返すと、わたしたちは良いときに田野畑高校に入学した幸運な学年でした。 地域と学校が一体となり、ひたむきに打ち込むすばらしさは、 他の学校では経験できないことだと思いました。

二年生になり、校舎の改修工事が始まり、わたしたちは武道場に机を移して 授業を受けました。 雰囲気に慣れるのには時間がかかりましたが、楽しいひとときでした。 ここでもわたしたちは運の良さを感じました。確かに 工事中はいろいろな面で大変でしたが、完成したあとの きれいな校舎で授業を受けたことは一生忘れません。 このとき、せっかくこんなにきれいなところで勉強できるのだから、学力だけでなく、 人間的にも魅力を出せるよう努力しようと心に誓いました。

時の流れは早いもので、あっというまに三年生になり、 いやが上にも進路を真剣に考えなければならない学年になりました。 自分は何をしたいのか、の結論を出すまで時間がかかりましたが、 先生方のご指導のおかげで、全員が何とか進路目標を達成することができました。

いよいよ来年は、田野畑高校創立50周年という記念すべき年です。 後輩の皆さん、田野畑高校の進むべき道は一つです。すべての生徒が 田野畑高校を支えるのです。一人ではできなくても、百人いれば やれることはたくさんあります。 信じた道を一人一人が情熱を持って、最後まであきらめずに突き進んで下さい。 そうすれば、おのずと光が田野畑高校を照らしてくれると確信しています。 頑張って下さい。

最後に、今日までわがままを聞いてくれた両親、 情熱を持って指導して下さった先生方、いろいろと支えてくれた地域の皆様に 心から感謝いたします。わたしたちはどの地で生活しようとも、 田野畑高校で学んだ三年間を大切にし、立派な社会人となることを誓い、 答辞といたします。

平成10年3月9日 卒業生代表 ひろし

卒業式と予餞会

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