田野畑高校 田野畑高校ニュース 1999年4月


万澤安央さんの講演会 (1999年4月26日)

イーハトーブトライアル大会会長の万澤安央さんを 田野畑高校にお迎えして、講演会を行いました。 昨年のイーハトーブトライアル大会には、 放送委員会が「ヒームカ」クラスの取材に同行し、宿泊地であるホテル羅賀荘では 踊組が菅窪鹿踊・剣舞で歓迎しました。そんなわけで、田野畑高校には 万澤さんの岩手日記という 隠しページもありました(今は別サイト。デザインは 今でも田野畑高校が担当してます)。 この日は PTA総会も行われたので、わが社のみならず、 保護者や地域の方々、田野畑村役場の皆さんにも参加していただきました。


講演会の案内より

万澤さん

  1. 日時  4月26日(月) 13:30〜14:30
  2. 場所  田野畑校体育館
  3. 演題  「美味と美観は人を呼ぶ」
  4. 講師  万澤安央 さん  イーハトーブトライアル大会会長

万澤安央(まんざわやすお)プロフィール



講演会「美味と美観は人を呼ぶ」 レジュメより

1. 「出光イーハトーブトライアル」は、岩手だから成功した

美しい自然と、穏やかで親切な人々。岩手を知らずに来た人が まず驚くのがこの二つ。すなわち、それが岩手の魅力。イーハトーブトライアルは、 岩手という舞台のおかげで成功した。さらに田野畑校諸君が、昨年くれた、あの 菅窪鹿踊・剣舞の感動体験も、まさに岩手の魅力だ!

2. 岩手の美しさは、世界レベルだ!

美しいとは思っていても、まさか岩手が世界レベルの美しさだと、 地元の人々は気がついていない。でも、岩手の美しさは世界中で岩手にしかないのだ。 それに気がついていないから美しい景観の価値を認めない。そのくせ海外旅行で どこそこがきれいだったと言う。それが日本人全体=社会の欠点だ。景観に限らず、 ものの価値がわかるように、自分のモノサシを磨こう!

3. 自分のモノサシって何だ?

感じ方、考え方は人によって違う。でも、違っているからこそ、お互いの価値観を 確かめあったり、影響を受けたりして、自分のことが本当にわかってくる。ちょうど、 食べ物をあれこれ食べてみると味覚がこえてくるのと同じだ。同じモノしか 食べてなければ味覚が鈍るのと同じように、似たものの中にどっぷり浸っていると、 自分自身のモノサシを持っていないことにさえ気づかなくなる。モノサシを磨けば、 本物の自信と謙虚さが身に付いて、たとえお金やモノに恵まれなくても、 心は充足してくる。

4. 自分のこと(田野畑)は、わかりにくい?

まずは、自分の住んでいる田野畑村を良く見る。ほんの少しでもいいなと感じる ところ、イヤだなと感じるところがあるはず。その感じ方を大切にしよう。 それは他の町にないものだから。そして自分にも進路があるように、 村や町や国にだって進路は重要だ。今という時代は、文明の転換期。 否応なしに、僕たちはその目撃者になる。進路はそこまで見通して決めよう! これから田野畑村は、はたしてどこへ進むべきなのか?  ボクが考える、次世代の田野畑村の進むべき道は「風流」と「美味」の方向だ。

5. 美味と美観は、人を呼び寄せる

どんなに時代が変わっても、感動が人を動かすことに変わりはない。 世の中にはいろんな感動があるが、中でも「ホントにきれい!」と 「ホントにおいしい!」こそは人を呼ぶチカラの基本。 そして、そういうものを作り上げた人々に思いがいたるとき、あらためて人は感動し、 好意を持つ。日本全体がミニ東京を目指す時代はもうすでに終わり、 その土地ならではの感動を、人々は求めている。こんなに素晴らしい田野畑村を、 もっと徹底的においしく、きれいにして、ヨソの人がうらやむ岩手を実現するための 素晴らしい雛形にしよう!


わが社の感じた万澤さん

昨年のホテル羅賀荘で私は菅窪鹿踊・剣舞の中にいました。 だから万澤さんのことは覚えています。あのときもすごくほめていただきました。 今日もNHKラジオでの放送テープで私たちのことを「涙が出てとまらなかった」と おっしゃっていましたが、こんなにほめられたのたのは初めてです。 「互いが認めあって、助け合っていく」この言葉は忘れません。   いずみ

私も、イーハトーブトライアルの皆さんに手を振ったり、店の前でシールを もらったり、いろいろ思い出があります。今日のお話の中でいちばん印象に残って いるのは、SSDTで万澤さんが泥だらけで苦戦しているときにかけられた、 " Are you enjoying? " という言葉です。苦労があとで喜びになる、ということを、忘れずにいたいです。   ふゆみ

万澤さんとは一年前に羅賀荘で一度お会いしていたので、とても親近感があります。 今日の講演はとても新鮮でした。僕は田野畑にコンプレックスを持っていました。 まさしく田舎。不便で仕方ないところ。しかし、講演を聴いて自信がもてたというか、 逆に誇るべきなんだ、と思いました。 田舎=自然、都会=不自然、という視点が気持ちよかったです。   あきら

村に対して自分が思っていたことを万澤さんが肯定してくれて、 とてもうれしく思いました。これからの人生と村生?を、万澤さんの言う 「普遍的価値」のあふれるものにしていきたいです。   としみつ


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