発信No.15

平成11年4月9日
ラベル制度のすすめ方について
広域消防の担当課長と一問一答

消防関係者として明快に回答されました。
(有)岩手防火管理サービス
代表取締役  菊池巌

 平成11年3月上旬、ある広域消防本部の担当課長と意見交換をする機会がありました。それに先立ち、私からラべル制度運用上のことについての質問を申し入れておりましたので、その回答を含めて消防としての考え方、すすめ方等をお聞きした訳であります。

「まず、私がこれまで書いたものについて感想などお聞かせ下さい。」
課長 「あなたの書いている文書については間違いはなく、全くその通りであります。」

「ラベル登録業者と非登録業者では消防の文書受付など、対応に違いはありますか?」
課長 「全く違いはない。対等に扱います。」

「つまり、統括表・名簿一覧表等で点検結果報告書を、非登録業者のものでも受け付けできるということですね。」
課長 「その通り。消防が判断して決めることだが、防火対象物や文書に問題がなければ受け付けるのが原則。登録業者が持ってきたものでも問題があれば受け付けないことになります。」

「協会の統一デザインのラベルと、各社独自のラべルがそれぞれの防火対象物に貼っていた場合、ラベルの違いから点検業者の信頼性(信頼感)に違いを持たれますか?例えば独自ラベルの非登録業者の点検は程度が低いのでは・・・・とか」
課長 「全く同等とみなします。ラべルのデザインだけでは判断しません。その防火対象物が点検を実施しているということで同等とみなします。」

「防火対象物の設備にラべルが貼付されているのを見た場合、業者としてみるのか防対としてみるのか、いずれでしょうか」
課長 「設備を管理するのは防対の関係者が基本だから、まず防対としてみる。そして、点検業者としてもみる。両方みることになります。」
広城消防担当課長ラベル制度を明快に語る!

 私はラべル問題で消防機関の関係者全般に対し不審な思いがありましたが、この課長との話し合いで、大部分がぬぐいさられる感じが致しました。
 最後に担当課長は

「この制度の問題点も確かにあると思うので、県との協議や会議の場で行政側として議論し、改善すべき点は速やかに行うよう提案したい。菊池さんのいう通りだが、やはり行政としては全国的な流れや、岩手県内13広域消防が足並みをそろえて対応できるようでなければならないので、あなたや他の業者さんの意見も聞きながら良い方向に検討を重ねて、この制度の発展を願いたいと思います。」

 と穏やかながらも毅然として明快に語られました。これまでにお会いした消防関係者の中にあって特筆に値する人物だったと思います。
 私の発信が、このような人物とお会いできるきっかけになったことは、私としても非常に満足しているものであります。

関係者と初めて真剣にお話し合いができました

 これまで1年4ヶ月にわたって私は関係者の皆さんに意見を発信してまいりましたが、反応がほとんど無かった状態の中でこの課長とお話合いが出来たことは、やっと「我が意を得たり」というような気持ちでありました。
 行政側の責任ある立場の人物から明快に回答をいただき、更にお互いの立場を尊重し、協力し合って防災意識の高揚に努めましょうとの励ましの言葉を頂戴しました。
ありがとうございました。
 関係者(特に指導者)は不備・欠陥があれば、素直に反省し、少し後戻りしても、大多数が納得するまで議論を重ねる度量が欲しい。少しくらいのメンツは捨てても後日の成果という“実”をとることをあえて申し上げたいのであります。


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