最終発信(No.19)

(財)日本消防設備安全センターの

月刊誌フェスク12月号を
読  ん  だ  感  想

    ラべル表示制度のすすめ方を批判し
抜本的改善を訴えて、関係者に発信
し続けた零細な点検業者
菊 池 巌
((有)岩手防火管理サービス代表)


私は少しひねくれ者かもしれませんが、それぞれの文書の背景を推測しながら読むことにしております。
 個人でも団体でも進行方向が思惑どおりにならない時とか、状況が変わってきた時には過去から現在への過程、そして将来への展開をスム−ズに説明できるように、表現に気をつけ、関係者とか関係機関に対しては自らの弁護と、自己主張のためには何かを考えるものであります。行政側も“指導”することによって当事者が窮地に追い込まれないように、法令違反にならない範囲内で、対案とかバランスをとるよう配慮するものらしい。当事者からの働きかけなどがあれば、尚更そのようなことが行われることは容易に想像できます。どの業界(その監督官庁)にも有り得ることだと思います。
そんなことを思い浮かべながら、消防庁予防課長の平成12年11月9日付“事務連絡”を読みその中に、「・・・・・・。一方、当該制度が点検実施者の責任の明確化、点検の確実な履行等を促進するために有効なものであるという・・・略・・・これまでと何ら変わるものではありません」という文面をみて、妙に納得(?)してしまうのであります。フェスクの編集者としては、これまで推進してきたラベル制度に225号通知により水を差されたように感じたのかもしれません。225号通知(9月29日)を11月号に掲載せず、事務連絡(11月9日)が出ることを予想し(?)、丁度出たところでそれと対比させるように12月号に同時掲載したことは、読者の混乱を少なくしようとする意識が働いたのではないかと、私には思われるのであります。
 そして安全センターでは、なぜか“事務連絡”を受けた翌日の11月10日、理事長名で各都道府県保守協会へ「ラベル制度の推進について」の文書を発送されたのです。この中で、やはり「消防庁の認識は、これまでと何ら変わるところがなく・・・」の記述があります。これは明らかに、“事務連絡”を待ってから出されたものではないか、との印象を強く受けたのであります。


私は点検業務を営む一業者として、個人とか関係団体をあげつらい、皮肉だけを言うつもりではありません。私のこれまでの行動の一環としてこれを書いておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
私もこの間題については、目的がほぼ達成されましたラベル制度は法的制度ではなく、民間の自主的なものであることが行政でもやっと文書で再確認されたので、この文章をもって終結したいと思います。

ご精読ありがとうございました。

(平成12年12月8日)
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